コイララ氏はネパール政界きっての実力者。同国では今後、憲法制定など新国家建設に向けた動きが本格化するが、ネパール共産党毛沢東主義派と他政党の対立による政局の混乱が続いている。毛派との和解を進めていたコイララ氏の死去は、同国の和平推進に大きな痛手となりそうだ。1925年、父親の亡命先のインド・ビハール州生まれ。インドのベナレス・ヒンズー大を中退。ネパールで労働運動、政治活動に身を投じ、獄中生活やインド亡命生活を経験した。75年ネパール会議派の書記長に選出。91~94年、98~99年、2000~01年、06~08年に首相を務めた。05年にギャネンドラ国王(当時)が直接統治に乗り出したことに反発、民主化を求める主要7政党の抗議行動を率いて民政復帰を成し遂げ、その後君主制廃止の立役者となったが、08年の制憲議会選でネパール会議派が敗北、辞任した。
47NEWSより引用