小説家。別号、我鬼・澄江堂主人。生後半年で母フクが発狂したため、母方の実家で育てられた。1916年東大英文学科卒業。在学中『新思潮』の創刊号に発表した『鼻』が夏目漱石の激賞をうけ、翌年の第1次創作集『羅生門』で文壇での地位を確立。以後英語教授嘱託・新聞社員などを勤める傍ら、作家生活に専念。
「保吉もの」「王朝もの」「開化期もの」「キリシタンもの」などの様々な題材を駆使して虚構世界の構築を試みたが、その作風は次第に私小説的なものとなっていった。のち心身の疲労やトラブルも重なって神経衰弱に陥り、27年妻と比呂志(のち俳優)・多加志・也寸志(のち作曲家)の3児を遺し、睡眠薬自殺を遂げた。
代表作は、『地獄変』『蜘蛛の糸』『或阿呆の一生』など。
青空文庫作家別作品リスト:芥川 竜之介